「第四十一回
障害児摂食指導講習会」
報告
  猛暑が続いていた令和六年八月
二十三日から二十四日の二日間で、
第四十一回障害児摂食指導講習会
が、東京都渋谷区の「国立オリン
ー」
において開催されました。主催は
日本肢体不自由教育研究会で、今
回は四十一回目を数えました。
  毎年、受講希望者が多く、今回
も締め切りの一か月以上前に、定
員に達し、キャンセル待ちをお願
いした方も複数いました。特にこ
は、
く、
所施設や保育園、小学校などに所
属されている方の参加も増えてい
ます。摂食指導が色々なところで
知られるようになってきたことと、
必要性の広がりを感じました。
  初めの講義は、 「障害児の摂食指
導の理念と実際」と題し、阿部晴
美先生
(NPO法人地域ケアさぽー
ら、
的な考え方が話されました。
  続いて一日目の午前中は、口腔
解剖と、摂食嚥
えん下機能の発達につ
いての講義が続きました。どちら
の講義も、講師は「なぜ、口腔解
剖を学ぶ必要があるのか」 「なぜ、
摂食機能の発達を学ぶ必要がある
のか」を繰り返し示していました。
 
は、
ク・
ー)
る「
もたちの摂食嚥下の対応~経年的
変化と疾患 障害特性を中心に~」
と題した特別講義がありました。
  渥美先生は東京都立の特別支援
り、
学齢期の子どもたちの摂食の様子
もご存じです。 更に、 療育センター
等で、成人の方についても、たく
さんのケースを見ていらっしゃい
ます。
  講義では、思春期をいかに乗り
越えるか、また、成人期以降の問
題などをお話しくださいました。
  日ごろ、学齢期の子どもだけを
て、代、
り、
安全に食べること、食べる楽しみ
をずっともち続けていられるため
に、何をしたらいいのかを考えな
がら、学ぶことができました。
  特別講義の後は、摂食嚥下のメ
カニズムと摂食機能に応じた食物
形態、リスク管理、保護者との連
携の講義が続きました。
  ゼリーやヨーグルトなどの食材
を使って、嚥下の機能を確認した
り、形態食の食べ方の疑似体験を
したりしました。
  二日目は、固形物と液体の摂取
の実技を、参加者がお互いに、介
助する側とされる側になって行い
ました。最初の姿勢の取り方から
難しく、講師が個々に回って、指
導をしました。
  最後は、小学部の子どもの摂食
場面の動画を見て、評価する演習
を行いました。繰り返し同じ動画
を見て、口の動き、舌の動きを評
価し、姿勢などの課題を見つける
演習となりました。
  内容が盛りだくさんの二日間で
した。受講者の、今後の摂食指導
の糧になることを願っています。
(元東京都立墨東特別支援学校
 
武井  純子)
写真 実習 側後方介助の基本
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